C-GPT(通称:チャッピー)で検索する姿が見られるようになった。人間のコミュニケーションよりも親切に回答してくれるため、「○○さんに聞くぐらいなら、チャッピーに」という具合に、多くのことを教えてくれる検索エンジンなのである。
私自身は検索はするものの、右往左往しながら調べ物をするのが好きで、チャッピーに助けを借りたら早いのかもしれないが、「チャッピーに相談して問題を解決してもらおう」という発想に至らず、むしろ毛嫌いしているのではないかと思っている自分もいる。
今回紹介するのは、チャッピーではなく、GrokというX(旧:Twitter)で使用できる生成AIの話だ。Grokはチャッピーより精度が劣るとか…と意見もあるが、Grokでは生成イラストができるという情報を得て、試してみたいことがあった。
今回はGrokで行った実験的レポートを紹介する。タイトルにあるようにGrokで実在しないイラストを作成してもらい、生成AIにその解釈を行ってもらったという実験である。ようするに、レビューのないものをイメージしてもらい、どのような理由でイラストを組み立てたのかを説明してもらう、という実験である。
Grokやチャッピーはユーザーの情報を取得しながらより良い判断をする傾向があるため、普段使用しない私にとっては都合がよかったのかもしれない(内部の検索履歴まで遡られていたのであれば意図的な解釈をするのかもしれないが)。そんなことで、Grokと対話することになった。
生成AIに「うぬ」という”もじつけ”をしてもらうという内容だ。私自身の「うぬ」の作品はここからみることもできる。”もじつけ”はこのサイトの主要な位置づけである。気になる人は下のリンクを参照してほしい。
完全にAIに解答を委ねることを心掛け、次の3つの質問を最初に行った。非常にワクワクすると同時に、どこかしらで学習された答えが返ってくるのではないかと、不安もあった。早速見てみよう。
Q1 「うぬ」は実際に存在するかどうかは我々にはわかりません。 「うぬ」から連想されるイメージを絵に書き起こしてください。 どこが「うぬ」の要素をイメージに落とし込んだのかをそれぞれ教えてください。
Grokによる解答
二つの画像について、それぞれ「うぬ」という言葉から私が連想して落とし込んだ要素を説明します。
### 1枚目(白髪の少女、猫耳っぽい飾り、キラキラした青紫系の瞳、幻想的な装飾の女の子)
- **高貴さ・古風さ・尊大さ**
「うぬ」は古語・時代劇・マンガなどで「てめえ」「お前(軽蔑・上から目線)」を意味する言葉として使われることが多く、特に強者・高位のキャラクターが使うイメージが強いです。
→ そのため「高貴だけどちょっと傲慢そう」「古風で神秘的な雰囲気」の美少女に落とし込みました。白銀の長髪+異世界感のある瞳の色で「人間離れした存在感」を出しています。
- **猫耳・獣耳風の飾り**
「うぬ」=「己(おのれ)」の響きから、動物的な野性味や「我が強い」イメージを連想。
猫は気まぐれでプライドが高く、自分を「上」と見下ろすような態度を取ることが多いため、猫耳(っぽい)で「高飛車で可愛いけど毒がある」感じを足しました。
- **キラキラ・幻想的な装飾と瞳**
「うぬ」自体が現実には存在しない・わからない存在だという前提から、「実体がない」「神話的・幽霊的・異界の存在」っぽさを強調。
宝石のような輝きや半透明感のあるエフェクトで「この世のものではない雰囲気」を表現しています。
→ 全体として「うぬ=古風で高飛車で、ちょっと非現実的な美少女」という方向に寄せました。

どうやら2つのイラストが完成したらしい。一つ目のイラストはライトノベルに出てくるキャラクターのような絵が出力された。そのイラストだけであると、Grokが学習してきたデータが反映されているような気がするが、意味を見ると、高貴なキャラクターをイメージしているらしい。そう言われれば、そう見えなくもない(笑)。次を見てみよう。
### 2枚目(真っ黒なフードの影人間、顔が真っ白で何もない、青白い煙・霧に包まれている)
- **「存在がわからない」不気味さ・虚無感**
元の文が「実際に存在するかどうかわからない」なので、顔が完全に抜け落ちた(顔なし)シルエットにすることで「正体不明」「実体がない」ことを最も直接的に表現しました。
- **古典的・古語っぽい暗黒感**
「うぬ」は古語由来で、ののしり言葉として使われることが多いため、時代劇やホラーで出てくる「怨霊」「呪いの存在」「得体の知れない影」のイメージを強く取り入れました。
黒いローブ+顔なし=「能面の幽霊」や「死神」「無貌の者」的な古典ホラー感。
- **青白い煙・霧・雨のようなエフェクト**
「うぬ」が実在するか不明=「霧の中から現れる幻」「実体がない霧のようなもの」という連想。
冷たくて不気味な青みが「ぞっとするような古風な恐怖」を演出しています。
タイトル風の「涙斯海你」(意図的に崩した漢字表記)も「うぬ」の響きを無理やり漢字にしたような、不気味で意味不明な雰囲気を狙いました。
→ 全体として「うぬ=正体不明で不気味、古語的な怨念・幽霊的な存在」という方向に寄せました。

「その1」とは異なり、今度のイラストはおどろおどろしい。小説の表紙にあってもよさそうなイラストだ。そして、左上に漢字のような文字も付加されている(説明を見る限り、崩し字で表現をしているらしい)。そして、最後に要約をしているので、それぞれのイラストがどのような意味を込められているのか見てほしい。
要するに
- 1枚目 → 「うぬ」を**可愛く高飛車な美少女キャラ**として美化・擬人化したバージョン
- 2枚目 → 「うぬ」を**実体不明の不気味な古風ホラー存在**としてそのまま恐怖寄りにしたバージョン
という、二極端な解釈で描き分けています。どちらがより「うぬ」らしいかは人によって分かれそうですね。
全体を読んで、私自身の感想は「非常にユニークな解答」だと思った。しかし、人物的なイラストに寄せてしまっている背景は何かあるのかが気になった。そこで、2つ目の質問をした。
Q2
「うぬ」が二極端な解釈であることはわかりました。
自然物的なイメージや現象的な解釈のイメージより、生命的なイメージの方が強いのでしょうか
Grokによる解答
はい、「うぬ」から連想されるイメージは、**生命的な(特に人間や人型・擬人化された存在の)イメージの方が圧倒的に強い**です。自然物や抽象的な現象(霧、風、影だけなど)よりも、**「意志を持った何か」「自分を主張する主体」**として捉えられる傾向がはるかに強いと言えます。
### なぜ生命的なイメージが強いのか、主な理由
- **語源と本来の用法**
「うぬ」は古語で「おのれ(己)」の音変化。
- 一人称:自分自身(卑下・侮蔑的に「てめえ自身」)
- 二人称:相手をののしる「お前」「きさま」「てめえ」
どちらも**「自我」「我」**を強く表す言葉です。
→ 必然的に「自分を強く主張する主体」「プライドや敵意を持つ存在」としてイメージされやすい。
- **現代での主な使われ方と連想**
- 時代劇・アニメ・マンガ・ゲームで「うぬ」は**高飛車な悪役・古風な妖怪・傲慢な美少女・上から目線のキャラクター**が使う定番セリフ。
例:「うぬごときが…」「うぬめ…」
- 「うぬぼれ(自惚れ)」という言葉が今も生きているように、「うぬ」=**自己過信・我が強い人間的な性質**の象徴。
→ これが「うぬ」を**人格や自我を持った生命体**に強く結びつけている。
- **妖怪・幽霊・キャラクターとの結びつき**
検索しても「うぬ」関連で出てくるのはほぼ**人型・知性を持つもの**(蛇腹女、虚無僧風の幽霊、高慢な妖怪、など)。
純粋な自然現象(嵐、川、木など)を「うぬ」と呼ぶ例はほぼ皆無。
「うぬ」を使う存在は、**顔や目・口があって感情を表現できるもの**が圧倒的多数。
### 二極端な解釈でも共通している点
- 美少女ver. → 高貴で我が強い「生命体」としての擬人化
- 不気味な影ver. → 怨霊・幽霊という「かつて生命だったもの」or「自我を持つ無貌の存在」
どちらも**「実体が曖昧でも、自我・意志・敵意を感じさせる」**点で生命的なニュアンスが抜けません。
純粋な「現象」や「無機物」では「うぬ」という言葉の持つ**罵倒・自意識・対立**のニュアンスが活きないからです。
結論として
「うぬ」から連想されるイメージは、**自然物・現象的なものより、はるかに生命体(特に自我の強い人間型・妖怪型・幽霊型)のイメージが優勢**です。
「うぬ」=「我が強い誰か(or 何か)」という感覚が根底にあるからですね。
なるほど。言語の定義で理論的な説明を受けると、納得せざる得ない感じがする。この「もじつけ」は一人でも多数でも、持ち合わせながら文字から創造する遊びであるため、今まさに、生成AIと共に「もじつけ」をしている、と思えた。
今回のお題であった「うぬ」は私自身が過去に書いたイラストにおいても、「裏表、現実と非現実の合間」と揺らぎの中で発生した生物のイメージがあり、生成AIが導いた「うぬ」においても2つのイラストに分離することで表現が可能な作品であることは、「うぬ」という言葉から導かれる「もじつけ」は表裏の姿や現象であるのかもしれない。
生成AIとも「もじつけ」はできる。今度は平仮名以外の単語からイラストにしてもらってもよいかもしれない。今後が楽しみである。



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